<吉祥寺> 午後3時45分〜6時00分

カズオ・イシグロの作品は当読書会では『忘れられた巨人』以来二冊目となります。
カズオ・イシグロの小説スタイルは、様々な小説ジャンル使って語られますが、全ての作品の根底にあるのは人間社会の不条理な哀感です。この作品も非常にリアルでスリリングなドラマではありますが、その根底にあるのは、あえて言葉を少なくしている戦争と人間の、どうにもならない悲しいくらいの相関図です。
広島・長崎から80年、我々が永遠に忘れてはいけないこの不条理の相関図をカズオ・イシグロの作品から読み取ってみたいと思います。(小林)